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古き佳きもの

日が暮れるのが若干早くなってきたのが功を奏してか、真昼間の猛暑は変わらずとも早朝なぞは空気に涼やかさと爽やかさを感じないでもない、といった具合になってきたようだ。

暑さ負けしまくっている自分にわずかばかり活力が戻ってきたような、というより暑さ負けしてグダグダになってる自分にさすがに飽き飽きしまくってそれを払拭したくなってきた、といったところか。
本を手にしてみよーか、映画を観ちゃおうか、なんていう、己の好きなコトをしてみよう的感覚が戻ってきたといいましょうか。

ええい、前置きが相変わらず長い。(←自分をよく知っている)
こう、なんていうのでしょうか、「立ち上がる」時っていうのはどうにも懐古主義に走るというか、要は昔自分が大好きだったもので、現在も心の特別の位置に入れているモノとかに触れたくなる、といいましょうか。
ま、そんな感じなのです。




ずいぶん前にこの記事で吉田秋生『櫻の園』について書いた。素晴らしい作品である。
で、そちらで一部述べているのだが、改めて述べることにしよう。

中原俊監督「櫻の園」(1990)はワタシのかなり大好きな映画のひとつなのだ。ワタシが学生の頃から何度観たことか。もう何度観ても満足のため息が出る。


もはやファンタジーの世界なのだ。
当時の「イマドキ」風な面を見せつつも、やはり清く正しく美しい女子高生たちの群れ。
豊かな胸の大きさが自分のキャラクタに合うはずがない、と密かに悩んだり、恋人とセックスに踏み込むことに躊躇していたり、経験済みということを囃し立てられるのを嫌って直隠しにしていたり。「外泊」という言葉ひとつで大騒ぎ。どうでもいいような話題でかしましく、でもふと「青春」を語ってみたり。
嗚呼、なんと古き佳き女子高生の姿たることか。


「私倉田さんのことが好き」

それは、いわゆる「百合」の世界なのではない。
少女たちの友情と憧れと自己嫌悪と恋心の曖昧な境界上の気持ちである。(演出がワタシの思いとのズレを感じないでもないが。)

実際私立お嬢様高校生活を送った友人から聞いた逸話によると、やはりそういった「同性ではあるが、憧れ敬いどこか愛す気持ちが生じる」といったことがないでもなかったようで。ちなみにこの友人は当時「桜の園」の倉田さん的ポジションだったらしく、バレンタインデーにチョコレートやプレゼントを贈られたり、文化祭などのイベント時「あ、あのー、センパイ一緒に写真お願いできますか・・・?(はーと)」とツーショット写真をねだられたり、といったことが度々あったらしく。
ワタシは共学校だったので、周囲のキャッキャウフフ的話題の対象はすべて男子だった。女子同士のおててつないで仲良くランラン♪はないでもなかったと思うが、如何せんワタシがはぐれ者だったので。


自分が高校生だった頃、「清く正しく美しく」を求められても困る、っていうかそういうのってカッコワルイ、と思ったものだが、その年齢を遠く超えるとそういった純真さと可憐さを良しとした大人たちの気持ちがわかるというものだ。若さというのはそれだけで素晴らしく瑞々しい。なんの飾りもいらない。青さは取り戻しようがないものなのだ。

当世の高校生がワタシの時代の高校生の姿を見てもやぼったく感じるだけであろうと思う。しかし携帯電話片手に、女子はあまりのスカートの短さに(足が太い娘でも恥かしげもなく)、男子はずらかしたズボンの腰から、パンツが見えそうなっていうか見えるようなスタイルが果たして美しいかどうか。
風潮がどうであれ、おかーさんは認めないわよっ。


出演している娘たちがとびきり美人だったりとびきり芝居上手だったりするでもなく、むしろ素人臭さが見えるところが大半だ。しかしそれが逆に青々しくて微笑ましい。生意気な口をたたいているだけの擦れていない初心さを感じさせてくれる。
当時も今も、こういった少女の園が実在するのか、と思わされるファンタジーだ。


マンガ原作の映画やドラマがあまりに多い昨今、原作主義で映像化には大半興味を持てないというより嫌気を持ちがちなワタシなのだが、『桜の園』は別である。原作は原作で名作だと思うし、映画版は原作の要素を取り入れた別物としてとても好きなのだ。

「古き佳きもの」の世界なのだ。



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ツモ

Author:ツモ
30代後半女。
→四十路突入。
→もうすぐバカボンのパパ越え。
→日本女性の平均寿命に向かって折り返し地点あたり。別にそこまで長く生きたいわけでもない。とりあえずの目標はこの先20年くらい。

暴れまわった娘時代の反動か、自宅にひきこもりがち。相方、娘二人と古都の端っこで地味に暮している。


気まぐれにしか更新しないくせに、記事がやたらと長くなる傾向にある。

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