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特別な女の子 その2

映画版は原作マンガの序盤だけを映画化したものである。
映画版はまさに大団円を迎える結末といったところだが、原作マンガでは展開そのもの、更にまったく違った結末を迎える。原作マンガが完結してからはワタシの映画版に対する印象は少し変わったかもしれない。

映画版のナウシカのヒロイン像は憧れになるものだ。非を打つ点がほとんど見当たらない。逆に単純だとも言える。

映画版は、トルメキア国のペジテ市への侵略と巨神兵の強奪、ペジテ市の死に物狂いの逆襲、それに風の谷も巻き込まれる、といった大筋である。風の谷という小国をその姫が守り救った英雄譚でもあるのだ。
遠い過去の高度文明が滅んだ原因の「火の七日間」を引き起こした破壊兵器として生み出されたと伝承されている巨神兵を使い、人類を脅かす腐海を焼き払って再び大地を人類の手に戻そうとするもくろみはトルメキアにもペジテにもある。ペジテ側は、トルメキアは巨神兵を列強他国への覇権誇示に利用しようとしているが自分たちは平和的利用しか考えていない、と主張するもナウシカは、あなたたちはトルメキアと同じだ、と一蹴する。
腐海は汚染された大地を清浄化するために生まれた生態系で蟲はその守護者であることを、ナウシカは腐海の底に遭難して知った。清浄化するのにどれだけ膨大な時間がかかるかはわからないが、腐海は人類の敵ではなく共生するべきものなのだ、とその身をもって(というか体を張って)人々に知らしめるのである。


ところでエンディングで、紛争に巻き込まれた風の谷を復興させようと働くナウシカと民衆、クシャナ率いるトルメキア軍は撤退し、ユパとアスベルは腐海への旅に出る、という後日談的描写が続くが、ペジテの生き残りの人々は一体どうなったのだろうと思う。果たして風の谷が受け入れ先になったのか、それとも新たな移住先を求めて得たのか、そこはなにも語られない。
ナウシカが王蟲と交わす友愛の奇跡を見たのは、クシャナ率いるトルメキアの辺境派遣軍とペジテの生き残ったわずかな人々、それと風の谷の民衆だけである。人類の愚かしさの影はまだどこか描写されてはいない他国にあるのかもしれないのでは、とふと思う。
しかし清清しいナウシカの笑顔を見せられるとそういう残された疑問も消えてしまい、とにかく大団円に胸を撫で下ろすだけだ。


(続きます。)






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ツモ

Author:ツモ
30代後半女。
→四十路突入。
→もうすぐバカボンのパパ越え。
→日本女性の平均寿命に向かって折り返し地点あたり。別にそこまで長く生きたいわけでもない。とりあえずの目標はこの先20年くらい。

暴れまわった娘時代の反動か、自宅にひきこもりがち。相方、娘二人と古都の端っこで地味に暮している。


気まぐれにしか更新しないくせに、記事がやたらと長くなる傾向にある。

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