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特別な女の子 その3

映画版にはナウシカというヒロインに影の部分が見当たらない。
戦争に駆り立てられる人間の愚かさを悲しみ、己もまた憎しみにかられた時凶暴な一面が牙を剥く自身にとまどう姿はあれど、全体像は大変ポジティブな健やかな心の持ち主である。
ステレオタイプのヒロインとも言えることになってしまうのだが、奇跡や英雄といったものはその方がわかりやすくていい。複雑なキャラクタや舞台の設定、陰鬱な心理描写は子供が観ても少しも面白いものではないだろう。
ドラゴンクエストが全年齢対象として比較的わかりやすい作りになっているのと同様と思えばいいのかもしれない。


もう我ながら呆れるほどに数え切れないくらい繰り返し観たので近年テレビ放送があっても観なくなってしまっていた。
今回これを書くにあたり久しぶりに観たのだが、やはりナウシカは清く正しいヒロインだった。

思春期の頃のように「特別な女の子」に憧れるような歳ではさっぱりなくなったし、「その他大勢のひとり」が自分の器量だとよくわかっている。しかしその他大勢、とはいっても個々の人間はそれぞれの人生を生きていて、それぞれに苦悩し喜びを感じ、それは各々にとっての「特別なこと」だったりもする、ということをもはや知っているのだ。逆に大勢から「特別に見られる」ことに多大なストレスやリスクがあろうことも想像できるようになった。
平凡でも個々の人生は個々のものである、ということがすでに「特別」であることを知るには、やはり多少なりとも年齢が必要なのかもしれない。


ナウシカはいつまでも変わらず清く正しいヒロインで、今も大好きな長編アニメ映画のひとつであることは変わりないが、ヒロインに憧れ感情移入するような見方はできなくなったことを少し淋しく思う。



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ツモ

Author:ツモ
30代後半女。
→四十路突入。
→もうすぐバカボンのパパ越え。
→日本女性の平均寿命に向かって折り返し地点あたり。別にそこまで長く生きたいわけでもない。とりあえずの目標はこの先20年くらい。

暴れまわった娘時代の反動か、自宅にひきこもりがち。相方、娘二人と古都の端っこで地味に暮している。


気まぐれにしか更新しないくせに、記事がやたらと長くなる傾向にある。

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