スポンサーサイト

上記の広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。
新しい記事を書く事で広告が消せます。

「あさきゆめみし」大和和紀

源氏物語が登場して千年を迎える「源氏物語千年紀」として今年は記念行事やイベントをいろいろやっているらしいのですが、書店でも現代語訳本や関連本が多く見られます。『あさきゆめみし』も完全版として新たに豪華本が出版されて山積みになってますね。

ワタクシが初めて読んだ源氏物語は谷崎潤一郎訳でした。中学生だったのですけどある日ふと読んでみたい衝動に駆られまして国語担当の先生のところへ相談に行きました。原文で読むには全然古典の勉強不足だから現代語訳の方がいいのだろうけれど、一体どれを選択すればいいのかわからなかったのです。その旨を申しましたらば先生は「では僕の持っている本をお貸ししましょう。大変素晴らしいのでどれだけ時間が掛かっても構わないですから、じっくり読んで御覧なさい」と仰ったのでした。後日先生が丁寧に風呂敷に包んで貸してくださったそれは谷崎潤一郎訳のとても美しい装丁の年代物の豪華本でした。
結局丸一年ほどお借りしたまま何度も何度も読みました。時代背景がよくわからなかったり当時の風習風俗にピンと来なかったりもありつつ、”日本文学最古の傑作長編小説”みたいに説明される源氏物語が、平たく解釈して大河恋愛ロマンものみたいに捉えるとより一層おもしろく感じました。

『あさきゆめみし』に出会ったのはこの後です。おお、マンガになってるなんて一体どんなものなのだろうか、あの世界をどう表現しているのだろうか、とかなり期待しながら読み始めました。画で描かれると話がやはりつかみやすいです。ただ『あさきゆめみし』の画でイメージが固定化されてしまう恐れがかなりあります。逆に女性登場人物の見分けがさっぱりつかない、という声も多く聞かれますし(ワタクシはそれほどでもなかったですが)また原文とは多少流れや表現を変えている部分、削除している部分もあちらこちらにありますので、首をかしげるということがないでもないですが。

ある年の共通一次試験の国語で古文が源氏物語から出題された時『あさきゆめみし』のおかげで問題が解けたという受験生の声が新聞に載ったりして受験生の定番本みたいな扱いにもなっていたりしますが、なにしろ根本的には少女マンガですからそれ以上でもそれ以下でもないとワタクシは思っています。

決して否定的なわけではないのです。ただ『あさきゆめみし』は源氏物語をベースにした少女マンガにしかすぎないと思うのです。原文のままで読み進められる人からすれば現代語訳すらそれは決してイコール源氏物語ではない、ということになりましょう。つまりはそういったことで。

大筋を知るには『あさきゆめみし』は本当によくできていると思います。また少女マンガとしてなんとも豪華絢爛な画柄でドラマチックな作りになっているのでワタクシは大好きで、所有マンガの殿堂入りをしているひとつです。これがきっかけで古典の世界にはまった人もそれはたくさんいるはず。マンガの持つ魅力と底力を感じます。

余談ですが更に後に現代語訳は与謝野晶子訳、円地文子訳、瀬戸内寂聴訳、田辺聖子の「新源氏物語」、橋本治「窯変源氏物語」等いろいろ読みましたが、今後は注釈付原文を少しずつでも読めたらいいな、と。
好きなのですよ、源氏物語が。
スポンサーサイト

Comment

Comment Form
公開設定

いらっしゃいませ。

ツモ

Author:ツモ
30代後半女。
→四十路突入。
→もうすぐバカボンのパパ越え。
→日本女性の平均寿命に向かって折り返し地点あたり。別にそこまで長く生きたいわけでもない。とりあえずの目標はこの先20年くらい。

暴れまわった娘時代の反動か、自宅にひきこもりがち。相方、娘二人と古都の端っこで地味に暮している。


気まぐれにしか更新しないくせに、記事がやたらと長くなる傾向にある。

カテゴリー
最近の記事
月別アーカイブ
06  05  03  02  01  12  11  10  09  08  07  05  04  03  02  01  12  11  10  09  08  07  06  05  04  03  02  01  12  11  10  09  08  07  06  05  04  03  02  01  12  11  10  09  08  07  06  05  04  03  02  01  12  11  10  09  08  07  06  05  04  03  02 
最近のコメント
アクセスランキング
[ジャンルランキング]
本・雑誌
3685位
アクセスランキングを見る>>

[サブジャンルランキング]
和書
1874位
アクセスランキングを見る>>
ブロとも申請フォーム

この人とブロともになる

リンク
ブログ内検索
RSSフィード
上記広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。新しい記事を書くことで広告を消せます。