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これがマンガ暦の始まり 「ガラスの城」

わたなべまさこ「ガラスの城」

はやはり一番最初に取り上げるべきでしょう、ってなもんです。
どえらい大河ドラマでございます。


派手好きでわがまま、しかし輝くばかりの美貌の持ち主である姉・イサドラと、慎ましく純真な妹マリサはロンドンの下町で母親とささやかに暮していた。ある日母親の突然の交通事故死によりイサドラは姉妹の重大な事実を知る。妹マリサはかねてより世の中の関心を寄せていた行方不明の伯爵令嬢だったのだ。イサドラはその証拠である伯爵家の紋章をかたどったペンダントを自分のものとしてマリサを伯爵家を世の中を欺き、まんまと伯爵令嬢としてなりすますことに成功した。がいつ自分の嘘が露見するやもしれぬ不安がマリサへの執拗な虐めへと展開していく。

と、まあこういった感じで話は始まるわけなんですが、もうそりゃあイサドラはマリサを虐めまくるんですよ。精神的にも身体的にも虐める虐める。監禁はする。麻薬中毒にはする。果てには殺そうとする、ですから。
マリサだけでなく、自分の地位を脅かそうとするものすべてを排除するために殺人なんてお手の物です。本当にイサドラが本物の伯爵令嬢なのか?と疑う者が増えてはくるのですが、そのあまりの美貌と伯爵令嬢として振舞う演技が素晴らしすぎるものだから、なんだかどうにも疑わしいのに疑えない。そして邪魔者はイサドラが先回りしてとっとと消しちゃうものですからなかなか真実は暴かれないわけです。
あーでもないこーでもないと悶着しまくってやっと真実は暴かれるのだけど、マリサがまた無駄に人が好過ぎてイサドラの罪を糾弾しようとはせず、大きな罪人である彼女を心から支えてやれるのは自分しかいないから、と手厚く保護してやったりするもんだから、さあ大変。すっかり改心したように見せつつ実は腹の中でむちゃくちゃ逆恨みしてるイサドラはマリサに如何様に復讐してやろうかと計算していたりしまして愛憎と因縁を孕みつつ話は娘の代まで続きます。

イサドラはどう考えても極悪人なのだけど、そりゃあもう美しいのです。狂気から発する煌く美貌が大罪の隠れ蓑になってしまうほどなのです。イサドラは腹黒いからこそ咲き誇る大輪の黒薔薇なのですよ。
一方マリサはさすが本物の伯爵令嬢なだけあって気品もあるし極めて心が美しくもちろん見た目も可愛らしい。イサドラに虐められつつも昔あれだけ仲が良かった姉がこんなことをするのは実はなにかわけがあるに違いないのだろうから自分が我慢して根気よく付き合ってやさしく接してやればきっと昔のようにやさしい姉に戻るだろう、と信じて疑わないわけです。人好過ぎ!マリサがあまりにお人好し過ぎてイサドラにかえって余計に罪を重ねる余地を与えてしまったほどです。

しかしイサドラの悪行ってのは計画性がなく隙だらけなのです。なんでこれでとっとと正体が暴かれないのか不思議でしょーがない。イサドラってのは狡賢いけれどそこまで頭脳プレーヤーではないわけでして、もうどんな悪行も力押し一辺倒なのです。ところが周囲の人間が無駄に人が好かったりするので力任せなだけのイサドラの諸々の悪巧みがなんだか上手くいっちゃう。まあ当時はDNA鑑定も確立してない時代なのでどうしようもないと言えばそれまでなのですが。
それと、本来は貧乏労働階級の娘であるイサドラが貴族の娘のように振舞うだけの演技力はあるわけですから、周囲の人間を力で圧倒して地位を守ろうとするのでなく、その洗練された美しい振る舞いで人々を魅了して虜にして正体を疑う隙を与えないようにした方が戦略としてはよかったのではないか?とどーでもいいことを考えてしまったりするほどに、まあ結局「ガラスの城」が好きっていうことですわね。

イサドラ派かマリサ派か?というのはファンの間で必ず話題になるようですが、わたくし断然イサドラ派です。いや、現実にこんな女が近くにいたら迷惑極まりないですけどね。マンガの世界でここまで気持ちよく悪人でしかも美人とくればもはや萌えるでしょう。

イサドラにすっかり惚れてしまった幼き頃の自分は美しい悪役が堂々と世の中を行き渡っていくその姿に「マンガってすっごいおもしろい!」とこれまたすっかりマンガの、とりわけ少女マンガの虜になったのでした。
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いらっしゃいませ。

ツモ

Author:ツモ
30代後半女。
→四十路突入。
→もうすぐバカボンのパパ越え。
→日本女性の平均寿命に向かって折り返し地点あたり。別にそこまで長く生きたいわけでもない。とりあえずの目標はこの先20年くらい。

暴れまわった娘時代の反動か、自宅にひきこもりがち。相方、娘二人と古都の端っこで地味に暮している。


気まぐれにしか更新しないくせに、記事がやたらと長くなる傾向にある。

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