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滑らかで正しい言葉の文章

学校で「朝読書」なる時間が設けられている。
小学校の頃もあって、中学でも入学式の時にわざわざ先生から説明があった。
「マンガは駄目だがきちんとした本であればどういったジャンルでも構いません。お子さんが読みたいと思うものを用意してあげて下さい」

なんとも定義が曖昧だ。きちんとした本、とは一体どういったものなのか。
小説、と大きく一括りすると、純文学もライトノベルも含まれて、子供は手軽で読みやすいライトノベルに手が行くのは用意に想像できた。
ライトノベルを否定するのではない。娯楽として立派な分野であると思うし、氷室冴子の『なんて素敵にジャパネスク』にはワタシも思春期にドはまりしたし、エンタティメント性と読みやすさに特化していて面白いものが実際多くあるわけである。
しかしそれだけで小説というものを読んだ気になってしまうのは惜しい。いわゆる純文学のジャンルにも数多の作品があり、読後感爽やかな手軽なものも多くあるのだ。


入学後のあらゆるガイダンス的時間が落ち着いた頃、「なんの本持っていって読もうかな?」と娘が相談してきた。

朝読書という時間をわざわざ設けている趣旨は、授業開始前の思考と集中力のウォームアップと若年層の読書離れの改善だと思われる。自宅で好きに読むものは本人の選択次第でなんら強いるつもりはないのだが、学校でのその時間だけでもできれば現代口語でない、滑らかで正しい言葉の文章に触れてほしく思った。


ワタシが薦めたのは宮本輝『彗星物語』である。
テルさん(以前にも申し上げたが、ワタシはありったけの敬愛をこめてテルさん、と勝手に呼ばせていただいている)の作品にワタシは高校生くらいの頃からドはまりして、本当に大好きな作家さんのひとりなのだ。
大家のテルさんに素晴らしき作品ばかりなのは当然としても、ワタシの娘が読むに合うもの、と考えて、取っ付きやすさを第一に思えば『彗星物語』は最適であろうかと思われた。

簡単に言うと「大家族に異邦人も加わってゴタゴタのワーキャー、犬がみんなの癒し」みたいな感じ。
家族が大きく揉めてもいつしか丸く収まってしまうファミリードラマは当世夢物語的であるかもしれないが、親に反抗する子供たちの描写とか親の苦悩とか、なにより家族全体の緩和剤になっている犬のフックの存在、そのあたりの雰囲気を娘が楽しんで読んでくれたらいいな、と思ったのだ。
「あー、うちもこんな感じだわー」とか思って、ふっと思わず笑ってしまっていたなら、それは薦めた甲斐があったと思う。


朝読書の時間は毎日10分間。さらさらとあっという間に読み終えたらしい。
どうだった?と聞くと、
「面白かったよー」と答えた娘。
横書きのケータイ小説の書籍版を認めがたいワタシは、また次に娘が相談してきたならば一体なにを薦めようか、とアホほどある我が家の本の山を念頭に置き考える。




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Comment

ヒグチ | URL | 2011.05.10 19:22
宮本輝は面白いですよね。
でも私が読み始めたのは・・・社会人になってからかも。

村上春樹の「世界の終わりとハードボイルドワンダーランド」面白いですよ。
一応、純文学ですよね?春樹は。(笑)
海外ものも結構読んだなぁ。
「レ・ミゼラブル」とか「モンテ・クリスト伯」(超お勧め)とか「項羽と劉邦」(あっ。日本のものか?中国史だけど)とか。
「五王戦国志」(井上祐美子)、「十二国記」はライトノベル系のカウントになってしまうかもですが読み応え抜群でかなり面白いです。

っとツモさんが薦めなさそうなところをあげてみました。w
ツモ | URL | 2011.05.11 17:18
背伸びしすぎても、ただ読む、だけになってしまうだろうから歳相応であろうものを推薦してやりたいと思うわけだ。児童文学に分類されるものにも大人にも読み応えあるものは多くあるしね。
とにかくぜひ早いうちに素晴らしき名作にも触れてほしいもんだ。


> 村上春樹の「世界の終わりとハードボイルドワンダーランド」面白いですよ。
> 一応、純文学ですよね?春樹は。(笑)

将来的に文学史に名を残す人だろう。
でもまだちょっと早いのかな?『1Q84』ブームのおかげか、興味がないことはないみたい。


> 海外ものも結構読んだなぁ。
> 「レ・ミゼラブル」とか「モンテ・クリスト伯」(超お勧め)とか「項羽と劉邦」(あっ。日本のものか?中国史だけど)とか。
> 「五王戦国志」(井上祐美子)、「十二国記」はライトノベル系のカウントになってしまうかもですが読み応え抜群でかなり面白いです。

ワタシ海外作品はそれほど読んでいないんだよね。
参考にさせてもらいます。
『十二国記』はワタシあなたに借りっぱなしだよね?ああ、すまない。


今は有川浩『図書館戦争』読んでるみたい。やっと文庫版出始めたからさ。
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ツモ

Author:ツモ
30代後半女。
→四十路突入。
→もうすぐバカボンのパパ越え。
→日本女性の平均寿命に向かって折り返し地点あたり。別にそこまで長く生きたいわけでもない。とりあえずの目標はこの先20年くらい。

暴れまわった娘時代の反動か、自宅にひきこもりがち。相方、娘二人と古都の端っこで地味に暮している。


気まぐれにしか更新しないくせに、記事がやたらと長くなる傾向にある。

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