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パリ編について その2

のだめと千秋が焦ったり挫折するのを手を変え品を変え披露するのは長編に移行した時点で必要要素だったとは思う。ただなんともシリアスになりすぎたと思うのだ。クラシックの世界がそもそもシビアなわけであるからして致し方ないのかもしれん。しかしシリアスに描くならばもっと細かな描写が必要だっただろうし、そのあたりの舵捌きの曖昧さは終盤は相当目についた。主人公であるのだめの独白が一切ないのは心理描写が大変難しいことだと思う。あえてそれに挑んだならば、のだめの行動の理由付けの描写を増やすか描写自身を変えるか、方法は様々あったであろうが、とにかくもう少し練れていればよかったのにと思う。

のだめと千秋は恋人となったものの、それぞれが勉強と仕事に行き詰っては悩み、恋も紆余曲折。ハラハラしながらも待ち受けるものがハッピーエンドと想定して熱烈に支持した読者が多くても少しも不思議はない。ならばあのエンディングへの一連の流れが相当に消化不良であろうことは容易に想像でき、収拾のつけ方への作者の技量不足を感じる。賛否両論が発生したとして、お約束的感動を求める読者を黙らせる本当のスマートなエンディングはもう少し時間をかけて描く必要性があったのではないか?

ワタシはエンディングまでの流れに概ね満足しているように述べたが先に述べたようなところが不満点である。
が、巨神兵が出てきて世界が滅亡しそうになって少女が身を投げ出して世界を救う、とかバルス!でラピュタの崩壊とともに悪が成敗されるとか、そういったものは『のだめ』には全然必要ないと思ってて、なのにパリ編は結構そういった流れがくるんじゃないか?という危惧がバンバンで戦々恐々としていたから、駆け足すぎたエンディングの方がずいぶんとマシに見れた。
ワタシはもともとそういったマンガじゃなかったじゃない?と思いながら後半読んでいた。ほっこりと和むような気持ちにしてくれるのは嬉しいが、大きな感動は全然求めていなかったのだ。明るく楽しいキャラクタが生き生きとした面白マンガとして終焉することを期待していたのである。

着地を気にしすぎたら長編マンガなんて読めない、というのはワタシなりの哲学なのだ。作者がそう締めたかったならそれで全然構わないと思う。その後のつきあいはワタシが決めるだけだ。終わり良ければすべて良し、というのは、結婚が恋愛のゴールというのと同じだと思う。

『のだめカンタービレ』は概ね面白かった。なかなかの怪作だったと思う。


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ツモ

Author:ツモ
30代後半女。
→四十路突入。
→もうすぐバカボンのパパ越え。
→日本女性の平均寿命に向かって折り返し地点あたり。別にそこまで長く生きたいわけでもない。とりあえずの目標はこの先20年くらい。

暴れまわった娘時代の反動か、自宅にひきこもりがち。相方、娘二人と古都の端っこで地味に暮している。


気まぐれにしか更新しないくせに、記事がやたらと長くなる傾向にある。

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